2024.5.12~5.18

5.12 

今日は母の日だ。最近貧乏で日頃いろいろしてあげられていないので、今日くらいはね。お昼は今の私にはちょっと高価なお寿司屋さんをご馳走した。母も好きなお店。私はトロが大好きなのだけれど、年々脂が堪えるようになっている。今では中トロでちょうどよい。とても美味しかった。

それから少しドライブして、大きな園芸センターで母が欲しいというお花をプレゼント。シルバーリーフと、なんだったかピンクと紫の花。その後は母が行きつけの私もお気に入りの雑貨屋さんに行って、母の日なのに逆に私が買ってもらってしまった。まあるいグラスと、すずらんレリーフのクリーマー。アンティークのものも扱っていて、すごくセンスがいいお店。すずらんのクリーマーを見ていたら、同じシリーズを見ていたお客さんから話しかけられた。その方もこのシリーズがお好きで、少しずつ集めているのだとか。知らない人から話しかけられるのは苦手だけど、全然嫌じゃなく、むしろなんだか楽しかった。素敵な食器とかかわいいお花とか、必要不可欠じゃないけど心地よくしてくれるものが好きだ。好きだけど今は生活にお金を使わないといけないから後回しにせざるを得ない。だからすごく有難いし嬉しかった。秋には陶器市に行く約束をした。

生活を立て直さないと。現実は厳しくて怖くてちょっと見ないでおきたくなる。まぁなんとか乗り越えていきましょう。こういう時は森茉莉を読んで貧乏サヴァランに暮らしましょう。私のバイブルでもある森茉莉の「私の美の世界」。最近また読み直している。銀の鍋で卵をゆでる描写や氷に紅茶を少しずつ入れて飲む描写、石鹸の描写など、森茉莉の好きなものに対する甘やかなセンテンスが素晴らしい。自身の人生を、悲劇に成りきれずいつもどこか滑稽だと言っているのも最高だと思う。

父が自殺で亡くなってから、読める本が限られるようになった。元々は退廃的な作品も好きだったけれど、今はなんでもない日常を個人のあり方で目いっぱい謳歌しているようなものに救われる。

こんなことを書いているとさぞや丁寧に暮らしているように思われるかもしれないけど、そんなことはない。母と別れ自宅へ帰ったら19時少し前。お腹もすいたし疲れたし夕食は恋人とすき家のテイクアウト。食べたらリビングで眠ってしまっていて、恋人に起こされるもお風呂に入る気力はなくて、そのまま寝室に移動して爆睡。ほとんど覚えてないけど途中自分のいびきで一瞬起きた。一緒に寝ている恋人はさぞかしうるさかったんじゃなかろうかと思ったが、気が付かなかったらしい。

 

5.13

朝からどしゃ降り。これがお休みの日なら、最高に眠れて自宅でだらだら過ごせる大義名分ができるハレの日なのに。なんて洒落臭いこと言ってみる。いつも通り出勤して、今月は忙しいからやることたくさん。Sさんから教えてもらった、ランチ1000円以内の回らないお寿司屋さんがあって、O社長がきたら今日のお昼はそこをねだってみようよと話していたのだが、O社長は本日出社せず。残念でした。昨日もお寿司食べたのにね。でも私、一番好きな食べ物がお寿司なの。一番好きなネタはうに。

帰りに食材を少し買い物して帰宅。最近名探偵コナンを見ていて、安室さんのサンドイッチにハマっているのだ。彼にはそれを作って、私は前からやってみたかった一人前食堂のロブスター風カニカマロール。それを明日の朝食にするつもり。夕飯はほっけを焼いて、キャベツと落とし卵のお味噌汁、残り物の菜の花のおひたしと母から貰った筍の煮物。ザ・和食。30代になってからこういうメニューがとても好きになった。菜の花のおひたしは今日が食べ納めかしらね。年中食べたいとも思うけど、きっとこの季節にしか食べられないからこそ愛しさが増すのだろう。今日はしっかり湯船に浸かって、早めに就寝。

 

5.14

予告通り朝食は安室さんのサンドイッチとカニカマロール。うまい!非常に気に入った。絶対また作る。出勤して、昨日まで京都旅行に行っていたHちゃんにお土産を貰って土産話を聞いた。Hちゃんは写真を撮るのがもの凄く上手で、数々の写真を見ながら話しを聞いているとまるで自分も行ったような気分が味わえた。旅には失敗も付きものだけど、それがあるから忘れられない思い出になったりするんだよね。

今日はO社長が来たから昨日行けなかったお寿司屋さんにランチに連れてって貰った。年配のご夫婦が切り盛りされている小さなお店。小鉢や汁物まで美味しいのは勿論、繊細で暖かくて気持ちのこもったお料理で幸せだった。

大豆田とわ子と3人の元夫を最近ようやく見たのだけど、もの凄くいい。カルテットが好きだったからこれも絶対ハマるだろうと思ってたんだけど、勿体なくて寝かせてしまった。よくないよなぁ、この癖。かごめちゃん、まーさん、大好きだなぁ。まーさんみたいに暮らしたい。まーさんがとわ子達に出してくれたりんごの飾り切りを今度やってみたい。毎日飲む紅茶はウィリアムソンのアールグレイがよくて、もうすぐなくなるから買いに行きたいのだけどちょっと遠いから何かのついでに。夕飯は豚バラのおろし青じそだれと筍の煮物とスナップえんどうの茹でたのとわかめと豆腐のお味噌汁。おろしだれを入れるのにこの前買ってもらったすずらんのクリーマーを早速使った。新しい食器を下ろすのは嬉しい。コーンドレッシングが大好きで、これがスナップえんどうとめちゃくちゃ合うんだ。

本棚を整理したり、恋人に好きな本を勧めたりするうちに自分が読み直したり、積読を消化したりしている。江國香織も大好きな作家さんで、最近江國さんが訳をされた「猫のダルシーの物語 あたしの一生」を読んだ。

好きな人と暮らす喜びや不便さに共感。お別れは悲しいけれど、すべての思い出は愛された・愛した証で幸せの証。大豆田とわ子もこういうテーマが描かれているよね。私も周りの人にたくさん思い出の種を蒔いておこう。

愛された思い出、幸せの思い出が自分を強くしてくれることって、私は大人になってから実感した。何年か前、柳美里の舞台「ある晴れた日に」を観た時、愛してくれた母方の曾祖母、祖父を思い出した。それを腹に据えてから怖いものが減った。思い出させてくれたこの舞台にとても感謝している。また観られる機会があれば是が非でも観に行きたいが、こういうお芝居の再演はあまりないのかな。

 

5.15

今日の朝食は湯葉豆腐といちご。湯葉豆腐はわさび醤油で食べた。ねっちりとしたお豆腐でとても美味しかった。最近髪型が決まらない。前髪も決まらない。もう少し痩せないと服が綺麗に着られない。痩せます。服の中で体が泳ぐような細さになりたいものだ。お花の水を替えようと思っているのに後回しにしてしまう。ごめんね。今家にあるのは薄いピンクの芍薬、ブプレリウム、オルレア、矢車草。もうすぐ開きそうな蕾もたくさんあって楽しみ。矢車草なんかは何色のお花が咲くのかわからないのもくじ引きみたいで楽しい。花のある暮らしが好きだ。

普通に出勤して仕事。取引先とのやりとりでちょっとイライラ。私は自分の職場が気に入っている。人間関係もよく、結構自由もきく。

あーあー、6月の万有引力の舞台観に行きたいなぁ。でもお金ないから難しい。チケット代は良心的な価格なんだけど、田舎に住んでるもんで旅費がバカにならん。田舎に住んでて貧乏だと文化が遠のいていく。それはもの凄く悲しくて怖いことだわ。だけど私はこの街が好き。とりわけ今住んでいる場所が結構気に入っている。ご近所では庭を花でいっぱいにしているお家や猫を飼っているお家が多く、しかも新しい建売り住宅ではなく、味のあるお家が多い。整備された散歩道には小川が流れ、運がよければ冒険中の猫に遭遇できる。

そして散歩道を進めば神社があって、更に少し進めば無料の薔薇園が入ったピクニックできる大きな公園がある。本当は都会じゃないと、お金がないと文化的に暮らせないなんてことはないんだ。私自身が文化的な活動をして、文化的に暮らせばいい話しだ。生活に逼迫されるとそんなことすら忘れてしまうから嫌ね。

恋人との記念日をすっかり忘れていた。本当は5月13日、一昨日だった。忘れていたのはお互い様だが、私は自分のことは棚に上げて恋人が忘れていたことは怒る。私は理不尽なのだ。いつまでも私と恋人になれたことに喜びと幸せを感じて欲しい。悪い意味で慣れないで欲しい。恋人はごめんねって言ってくれる。私は言わない。ハグしてじゃれあってこれからも一緒にいようね、よろしくねってした。

夕飯は煮卵と野菜炒めをたっぷり乗せた味噌ラーメン。にんにくも入れて食べ応えバツグン。私はお腹いっぱいになっちゃったからできなかったけど、彼は麺を食べた後ごはんを入れて食べてて美味しそうだった。

 

5.16

朝起きて花瓶のお水を替えた。いつもと同じように準備していたつもりがのろのろしちゃったみたいで彼にも朝ごはんの準備を手伝ってもらった。我が家の家事分担は基本彼が掃除と洗濯で私がお料理。たまにトレードしたりもするし、勿論今日みたいに協力し合うけど。朝食のメニューは安室サンドと私は紅茶で彼はほうじ茶。今日は小雨が降っていて肌寒い。cucuriのスカートで出勤。cucuriは機能性もデザイン性もあって好きなお洋服ブランド。

通勤中は何故だか頭の中で倉橋ヨエコの夜な夜な夜ながずっと流れていた。懐かしさで会社に着いてから調べてみたらヨエコ名義で活動再開してらっしゃるのね。ヨエコさんの歌はとても好きなのでまた活動されていることが知れて嬉しい。一番好きな曲は「涙で雪は穴だらけ」。雪の日に車の中で聴くのが好きなの。だから倉橋ヨエコは私の中で冬の風物詩なんだ。もうすぐ夏が来るけど、こんな季節外れは大歓迎です。

涙で雪は穴だらけ

涙で雪は穴だらけ

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お昼はY社長のお計らいでとんかつを頂いた。私はBランチのヒレカツセット。ここのとんかつ屋さんはね、セットのコロッケがめちゃくちゃ美味しいの!とろっとごろっとクリーミーで、でも決してクリームコロッケではないところが唯一無二なのだ。美味しく頂いて幸せ。満腹で午後の仕事は眠気がひどかった。

仕事帰りに叔母の家に寄ってお野菜を頂いた。ニラとスナップえんどう。スナップえんどう大好きだからほんと嬉しい。これから夕飯とのことなのでさっとお暇。我が家は今日はスーパーの惣菜で夕飯。たこ焼きと、彼はハンバーグも。私はねぎの乗ったたこ焼きが大好き。食後はお互い読書タイム。ウィリアムソンの紅茶をお供に。

 

5.17

今日は少し早めに起きて有酸素ダンスをした。たったの8分で息は上がるし汗はダラダラだし身体温まってよかった。最近こんなにしっかり汗をかいてなかったから気持ちいい。毎日続けたいと思ってはいます、気持ちだけは本当に。朝食は彼はチョコレートのたい焼き、私は納豆ごはん、飲み物は緑茶。いつも家を出るギリギリになってトイレに行きたくなるのは何故なんだろう。本棚を新調してリビングに置いたことによって、また日常的に本に触れる時間ができたことはとてもよかったと思う。何も考えないでいると今の時代時間がみるみる溶けていく。金曜の夕方が一番好き。帰りがけにSさんからお母様が栽培したというセロリとパセリを頂いた。とってもいい匂い。森茉莉が好きだと言うパセリバターやパセリオムレツにして頂こう。有難い。夕飯は昨日叔母から貰ったニラを親の仇かってほど入れた豚バラチゲ鍋。豚バラは煮込まず、ごま油でスライスしたニンニクと一緒に炒めて最後に入れるのがポイント。

今日も夕食後に読書。江國香織の「日のあたる白い壁」

読んだと思い込んでいたけど未読だったみたい。私も絵が好き。子供の頃は描くのも大好きだったけど、描いた絵を母にバカにされてからは自分の世界を自由に表現することが怖くなった。大人になって自立してから、絵ではないけれどまた自分の世界を表現するようになった。でもやっぱりびびっちゃう所があるのよね。そこを乗り越えなきゃ、乗り越えたい、乗り越えたらもっと面白いって思うんだけど、まだその途中かな。どれでも好きな絵を1枚貰えるとしたら、私なら何を選ぶだろう。江國さんはどれも欲しくないらしいし、それについて私もよくわかる。私も好きな絵は沢山ある。そして「絵の気分」をそっと所有させて貰っている。でも、絵は物語だし世界だから、自分以外の世界に触れるのはとても意味のある美しいことだけど、自分以外の世界と共に暮らして生きていくのは、ね。不可侵領域というものだろう。好きだからいいってもんじゃない。パートナーと一緒よね。でも私は藤田嗣治の猫は欲しいな。

 

5.18

お休みの日はいつもより長く寝る。でも今日は午前中に美容室の予約をしていたからちょっと慌てて支度して紅茶を飲んで出発。なんと、昨日の有酸素ダンスで筋肉痛になっている。普段どれほど運動していないのかお分かりでしょう。美容室では出してくれる雑誌を読む。普段自分では選ばない雑誌から知れることが沢山あるから。今日の収穫はモンテエトナのオリーブオイル。調べたら3,000円くらい。自分の普段使い用に買うことはないだろう。でも気を使わせないちょっとしたプレゼントには凄くいいんじゃないかと思ったの。パッケージも素敵だし。カラーとトリートメントをして貰って若返った。

それから母が前売り券を買ってくれていた美術展に行く約束をしていたから母の家へ。生ハムとレタスのパスタとサラダとパンとデコポンを出してくれた。母は料理が上手だし、器にもこだわって素敵にもてなしてくれる。美味しく頂いて、食後に紅茶を飲んで美術館へ。めちゃくちゃ混んでいる!地元の美術館が混んでいるのなんてそうそうありません。恐るべしモネ。モネの絵の実物は優しくて夢のようだった。印象派とかキュビズムとか見れば見るほど思うけど、やっぱりデフォルメや奇を衒うような表現は基礎なくしてはできないよな。それがなきゃとても最後までまとめ上げることなんてできないもんな。その後紅茶を買いに行って帰宅。ウィリアムソンのアールグレイが品切れだったー、ショック。間に合わせにダッチェスグレイを買ってみた。母から多肉の寄せ植えを貰った。さかなの鉢植えがすごく可愛い。さくらももこの世界みたい。枯らさないように大事にします。

夕飯は昨日のチゲ鍋にうどんをいれたチゲうどん。今回のチゲ鍋は彼が大変気に入ってもりもり食べてくれた。夜は不安が襲ってきた。